第30回企画展

廣貞(HIROSADA) 中判に込められた世界
2008年12月2日〜2009年3月1日

江戸時代後半の大坂で作られていた上方浮世絵は、歌舞伎芝居や役者を描いた浮世絵がほとんどです。なかでも、一大芝居町であった道頓堀の歌舞伎に出演する役者が、多く描かれています。
ところが、1841年頃から始まった天保の改革は、役者を描くこと禁止しました。そのため、上方浮世絵は制作ができず、存続が危ぶまれます。しかし、改革を行った老中の水野忠邦が罷免され、役者絵は約5年の空白期間を経て、徐々に復活をしました。
今回の展示では、上方浮世絵が復活する際に登場する絵師、広貞をとりあげます。大坂の浮世絵界を席巻し、大量の役者絵を制作した広貞。中判という一般的な浮世絵より小さな画面に、舞台の華やぎを描きとめた広貞の世界を、ぜひご堪能ください。

勝鬨みばえ源氏
広貞 画
嘉永1年(1848)11月 筑後
『勝鬨みばえ源氏』
中村 玉七1 ⋯ 源うし若丸
三枡 大五郎3 ⋯ 熊坂ちやうはん


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