難波の太夫 二代目中村富十郎
2010年3月2日〜5月30日
上方浮世絵とは、江戸時代後半から明治初期にかけて、大阪で制作されていた浮世絵をさします。その浮世絵には、美人や風景ではなく、歌舞伎に出演する役者を描くことがほとんどでした。
江戸時代の大阪における歌舞伎といえば、道頓堀がもっとも大きく、そしてにぎやかに芝居がくりひろげられていました。つまり上方浮世絵には、道頓堀での人気役者が多く登場しています。
今回の展示では、その人気役者の中でも、二代目中村富十郎に注目します。大阪の歌舞伎界に長きにわたって活躍した富十郎は、女形のはなやかな衣裳をまとって、上方浮世絵に登場します。二代目中村富十郎の姿を、多色を使った浮世絵でたどります。
玉桺亭 重春 画
文政13年(1830)3月 角の芝居
『助六由縁江戸桜』
松本 幸四郎5 … ひげの伊久
中村 松江3 … けいせい揚巻
市川 白猿2 … 助六
中村 歌右衛門3 … 白酒売