第70回 【実川家の役者たち】
2018年12月4日(火)〜2019年3月3日(日)
上方浮世絵館では、江戸時代の大阪で作られた浮世絵を展示しています。大阪で作られていた浮世絵は、多くが歌舞伎芝居を描いた役者絵で、当時の舞台の様子や役者の姿を見ることができます。
大阪の浮世絵に描かれたのは、道頓堀にあった中座や角座などの劇場をはじめとする主に大阪で上演された芝居です。人気の役者は江戸の舞台に出演することもありましたが、上方を中心に活躍する役者も多く、上方の家系も少なくありません。
そこで今回の展示では、上方の役者の一人である二代目実川額十郎を中心に、実川家の役者たちに注目します。天保4年(1833)に「浅尾」額十郎が「実川」額十郎へと改姓したことから始まる実川家は、二代目額十郎の前名「延三郎」や「延若」は昭和期まで続く名跡です。実川家の役者たちの姿を、浮世絵でぜひご覧ください。