浮世絵花図鑑
2009年3月3日〜5月31日
日本には、盆栽や生け花という文化があるように、自然の草花を愛でることは古来より行われ、身近に親しまれてきました。なかでも江戸時代は、将軍から庶民にいたるまで、庭に草花を植え、園芸を楽しんでいました。
四季折々に美しい花を咲かせる日本の植物は、浮世絵にもさまざまな品種が描かれます。特に上方浮世絵は、歌舞伎の芝居を描いた役者絵が多いことから、舞台上の演出にも花が多く使用されていたであろうことが伺えます。
今回の展示では、上方浮世絵に描かれている草花に注目します。舞台セットや衣裳の文様だけでなく、芝居との関係などと合わせて紹介します。浮世絵に描かれる草花から、江戸時代の園芸文化を、ぜひお楽しみ下さい。
芦ゆき 画
文政7年(1824)9月 角の芝居
『三月開嬉心船橋』
中村 三光1 ⋯ 勇助女房おそで
市川 団蔵5 ⋯ 若とう勇助
沢村 国太郎2 ⋯ 後室玉さゝ