第73回企画展 2019年9月3日(火)〜12月1日(日)

第73回 【浮世絵のいろいろ〜きいろ編〜】
2019年9月3日(火)〜12月1日(日)

上方浮世絵館は、江戸時代の大阪で制作されていた浮世絵を展示する館です。大阪の浮世絵は、道頓堀を中心に上演されていた歌舞伎に出演する役者たちが描かれることが多く、役者絵がほとんどを占めています。

木版によって制作される浮世絵は、色ごとに版がつくられます。役者絵には、役者たちの姿だけでなく、はなやかな舞台衣装や芝居をかざる大道具や小道具の数々が描かれます。浮世絵は、限られた色数でありながら、舞台の極彩色を表現しました。

そこで今回の展示では、浮世絵の色のなかでも“黄色”に注目します。画面を明るくいろどる黄色は、色としての役割だけでなく、まばゆい光や金色を表現するほか、他色を引き立てる効果があります。浮世絵のなかの役者たちにスポットを当てる黄色を、ぜひご覧ください。

春頂 画『傾城倭荘子』

春頂 画『傾城倭荘子』