第79回企画展 2021年7月20日(火)〜10月24日(日)

第79回 【芝居と歴史のあいだ】
2021年7月20日(火)〜10月24日(日)

上方浮世絵館では、江戸時代の大阪で作られた浮世絵を展示しています。大阪の浮世絵は、歌舞伎芝居で活躍する役者たちを描いたものが多く、おもに道頓堀で上演された舞台の様子を見ることができます。

歌舞伎の演目は「時代物」と「世話物」に大別され、「時代物」では実在の人物に取材した芝居がおおくあります。「源義経」や源平の武将たちをはじめ、戦国時代に活躍した人物など、現代の時代劇にも取り上げられる歴史が人気芝居となっています。

そこで今回の展示では、歴史上の人物に取材した演目や、江戸時代におこった時事など、歴史をどのように芝居に取り入れているかに注目します。史実に基づく事実だけではなく、歌舞伎の芝居としての脚色の妙が「時代物」の楽しみ方の一つといえます。浮世絵に描かれた役者たちが、歴史をどのように演じているか、どうぞご覧ください。

春好画『勝鬨みばえ源氏』
嵐 吉三郎(熊坂長範)
市川 市紅(牛若丸)