第67回 【浮世絵パワースポットめぐり】

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上方浮世絵館では、江戸時代の大阪で制作された浮世絵を展示しています。大阪の浮世絵は役者絵が多く、歌舞伎役者たちが舞台上で役を演じる姿が描かれています。

歌舞伎芝居では、四季折々の情景を背景とすることで、物語が美しく彩られます。さらに、浮世絵の風景画が旅の情緒を満たしてくれるように、芝居もまた名所や社が登場することで、各地を訪ねた気分にしてくれます。

そこで今回の展示では、芝居の舞台となる神社や仏閣に注目します。
旅に出るには許可が必要な当時の人々にとって、旅行する目的の多くは参詣でした。社寺が背景となる芝居は、旅へのあこがれを満たしていたのかもしれません。浮世絵をご覧になって、みなさまに御利益がありますように。